妄想戦隊続報

『昆虫戦隊ムシレンジャー』(ミクシイに書いたもの)

「ムシレンジャー登場!」

時は201X年。地球各地では20世紀から休むことなく続いてきた森林伐採水質汚染により、種の絶滅が相次いでいた。これらの環境破壊を食い止めるべく、国連はようやく本格的な環境保護政策に乗り出した。その成果もあってか、地球は徐々に元の美しい姿を取り戻しつつあった。
しかし一方で、地球各地で異常な知能・腕力をもつ昆虫の存在も報告されるようになっていた。中には人間に危害を加えるものもあった。
これらの生物を「人類による過剰な保護のため、一部の生物が必要以上の進化を遂げたもの」と推測し、もはや人類の手には負えないと判断した国連は一転、宇宙No.1シェアを誇る害虫駆除会社「ゴールデンバード」に特定の昆虫の駆除を依頼したのであった。
約一年で異常な昆虫たちは人間の前から姿を消した。しかし、ゴールデンバードのCEO(最高経営責任者)は契機満了と同時に、駆除したと見せかけて採集していた異常な昆虫たちを従えて、国連に対して地球の明け渡しを要求してきたのであった!
そう、ゴールデンバードのCEOこそ、原始時代、人類の台頭に危険を感じて宇宙に逃れ、独自の進化を遂げた宇宙昆虫族の首領=ゴクローチだったのだ。

「地球に人類が現れて以来、われわれ昆虫は屈辱的な立場に追いやられてきた。昆虫諸君、地球を再びわれらの手に!」

再び地球の主要都市で破壊活動を開始した異常な昆虫たち。日本ももちろん例外ではなかった。

時を同じくして、日本各地からは「異常な昆虫」と交信できる5人の青年が自らの意思とは関係なくとある山奥の廃校を目指していた。5人を待っていたのは蝉の幼虫のような容姿をの異常な昆虫。彼は5人に5種の昆虫を模したブレスを渡し終えるとこう言った。

「いまこそ変身じゃ!」

「虫の知らせ」で結ばれた5人の戦士たちの戦いが今始まる!