夏休みのこと(前編)

9/4

13:00 新宿西口
日高屋でメニュー見てるやつは素人である。
隣の席の男と連れのギャル3人が、テーブルあたり二枚ずつ配置されているメニューを、隣の(俺の)席の分まで独占してるのだが、挙句に頼んだものがギョーザと中華そばって。
男も女も、黙って黒胡麻ラーメンとおつまみチャーシューでしょ。
あたりまえのことをあたりまえにできるようにしていこう。
13:30
高速バスターミナルより、駒ヶ根行きのバスに乗り込む。
旅の友・たけのこの里を買い忘れたため、車中ではたいへん手持ち無沙汰であった。
16:30
伊那着。レンタカーを借り、市中を爆走。眼前に立ちはだかる中央アルプスの山々。田んぼの稲は色づき始め、大変のどかである。
萬里でローメンとレバ刺しを食らう。
19:30
実家着。
植木屋兼百姓の祖父は今年85歳。平均的な85歳がかもし出す「死の香り」とは無縁な彼は、今年も汗とエアーサロンパスの入り混じった香りを放っていた。高校球児と同じ香りである。おそらく向こう30年は、彼は木によじ登りつづけるのだろう。父親より長生きすることはほぼ確実である。
21:50
就寝。田舎の夜は早い。

9/5

6:30
起床。窓からは朝日が差し込み、スズメが囀る。人間であるって、こういうことだよな。
父親の部屋にあった「ラスト・サムライ」のDVDを見る。小雪超好きな自分を再確認。
12:30
母親の実家に向かう。
道中、温泉へ寄り道。露天風呂のお昼寝スペースで、キンタマを白日の下にさらす。真っ赤に流れる僕の血潮。
10分もすると、無防備な俺のジュニアをなぜか有資格者と認めてしまったザビーゼクター(スズメバチ)が股間めがけてまっしぐら。あわててサウナへ退く。
15:00
母親の実家着。いとこの子らと戯れる。