「もう、レンタルボックスでいいや。10000までは、、いや、12000か？、、、」 中野へ向かう中央線の中、私は早くも憎き転売ヤーの言い値で決まる法外な中間マージンを支払う覚悟を決めていた。定価で買えていれば5800円の商品である。負けたと思った。しかし…

月末棚卸のカウントを終えた私は、一目散に店舗を飛び出した。 駆け込んだ駅のホームはすでに西日が差していた。 「開かずの踏み切り」で有名なほど、普段は発着数の多い某私鉄の待ち時間すらいつもより長く感じられる。 あのとき飲み干した缶飲料がコーヒー…